ベートーベン交響曲第4番の概要と演奏(a.k.a.ベートーヴェン/ベートホーフェン)

曲の概要

曲名
交響曲第4番 変ロ長調 op.60
作曲時期・場所
1806
初演
1807-03 @ ウィーン:ロブコヴィッツ侯爵邸
楽章構成
  1. Adagio-Allegro vivace
    変ロ長調 2/2拍子
  2. Adagio
    変ホ長調 3/4拍子
  3. Allegro vivace
    変ロ長調 3/4拍子
  4. Allegro ma non troppo
    変ロ長調 2/4拍子
楽器編成
Fl:1; Ob:2; Cl:2; Fg:2; Hr:2; Tp:2; Timp; Str
備考
ノート

ppでそっと始まり精妙な転調を繰り返す序奏は、冒頭のGes-Es-F-Desの進行が《運命》の最初の音の動きと類似している点が注目される。むち打つような上行音階を繰り返して主部に突入すると、この音型が楽章全体に渡って繰り返し登場し、一つの雰囲気を作っている。311小節目から25小節続くTimpのロール打ちは斬新な用法だ。2楽章は音階進行の優美な旋律と、32分休符をはさむ鋭いリズムの組み合わせ。3楽章は、ベーレンライターの楽譜では(later sources Menuetto)と注記されているが、基本的にはスケルツォで、アウフタクトを伴うヘミオラ的な鋭いリズムと、やはりアウフタクト付きのレガートな(ほぼ減七の)分散和音の応答で構成されている。かなり規模の大きなトリオは、主部に戻ったあと再度繰り返される(つまりABABA)。終楽章は16分音符4つのユニットをブロックのごとく組み合わせたユニークな主題で始まり、楽しくかつ堂々とした展開が味わえる。再現部でこの主題がClとFgによって奏されるところはかなりの超絶技巧。

いくつかの演奏=録音情報

演奏者、録音情報と楽章別演奏時間
指揮者演奏CD番号録音年月1234備考
Arturo ToscaniniNBC s.o.BMG 60254-2-RG1951-02-039:548:464:586:5730:35broadcast date
Herbert BlomstedtStaatskapelle DresdenBrilliant 99927-21978-1012:0910:315:507:1035:40
Leonard BernsteinVPO*DG 2740-2161978-10-30/11-0211:159:575:546:4333:49LP
Herbert von KarajanBPO*DG 439-003-21983-1210:179:375:575:5431:45
Christopher HogwoodAAM*L'Oiseau-Lyre 452-554-21986-0812:149:576:346:3135:16
Roy GoodmanThe Hanover BandNimbus NI51451988-02-0911:238:295:246:5432:10
Roger NorringtonLondon Classical PlayersEMI 7-49656-21988-0410:507:505:356:2530:40
Nikolaus HarnoncourtChamber O. of EuropeTeldec 2292-46452-21990-06-2912:149:175:436:4133:55
John Eliot GardinerORR*Archive 439-902-21993-0310:569:245:166:2331:59
Charles MackerrasRoyal Liverpool p.o.EMI 5-72808-21994-11-26/2710:518:285:156:3231:06
David ZinmanZurich Tonhalle o.Arte Nova 74321-59214-21998-059:598:145:206:2730:00
Simon RattleVPO*EMI 5-57445-22002-04/0511:479:535:286:3733:45
Roger NorringtonSWR StuttgartHänssler 93-0852002-08-3011:167:265:256:4030:47実測

※録音年月順 (13 records)

※個人的な関心で手元の資料を中心に調べたデータであり、網羅的な情報ではありません。入力ミスなどによる誤りが含まれる可能性があります。年月(日)はISO-8601スタイルで、1806-10は1806年10月を、1806/10は1806~1810年を示します。演奏時間は、の解釈ほか詳しくは内容に関する説明を参照してください(特に古い録音ではリピートが省略されていること多々がありますが、今のところ区別していません)。