ちょっとしたメモ

セマンティック・マーク付け本ようやく脱稿

さて、昨年夏から格闘していたセマンティック・マーク付けに関する本の原稿をようやく書き上げ、出版社に送りました。仮タイトルは『セマンティックHTML/XHTML』で、毎日コミュニケーションズから5月下旬に刊行予定です。5年ほど前から本の企画はありながら、なかなかまとめられずにいたのですが、昨年とあるプロジェクトが没になったのを機に、集中してこの本に取り組み、何とか脱稿にこぎつけました。

セマンティック・マーク付けとは、普通のウェブ文書の中に含まれるイベントや人物などの情報を、ソフトウェア・エージェントでも扱えるように明示することで、人間が読むための文書(文書のウェブ)を、同時にコンピュータにも処理できる情報(データのウェブ)にしようという試みです。何度か取り上げたGRDDLマイクロフォーマットもその一種ですし、最近ではRDFaという仕様がW3C勧告になり、注目を集めています。この本は、そうしたマーク付けの方法を、背景から構文、具体的な語彙、利用ツールまで紹介しようというものです。

全体は3つのパート分かれており、最初に少々理論的な話とマーク付けのための構文説明、次に具体的な語彙を用いたさまざまな記述例、最後にデータの名前付けと共有、そして利用のツール紹介という構成です。

  • Part 1. 名前と関係のモデル
    • 第1章 メタデータと名前
    • 第2章 ページ構成要素の役割と名前
    • 第3章 名前の拡張とマイクロフォーマット
    • 第4章 RDF:グローバルな名前とモデル
    • 第5章 GRDDL:メタデータ抽出の標準
    • 第6章 RDFa:文書にRDFを組み込む
  • Part 2. さまざまな語彙による記述
    • 第7章 文書メタデータの記述
    • 第8章 人や組織に関する情報
    • 第9章 時間と場所の記述
    • 第10章 評価と信頼
    • 第11章 ユースケースと応用
  • Part 3. リンクするデータ
    • 第12章 タグという名前付け
    • 第13章 グローバルなデータ名
    • 第14章 メタデータの抽出、確認と検索
  • Appendix

やや馴染みのない分野も含まれているかも知れませんが、図版140点、例は400以上用意して、できるだけ分かりやすく説明したつもりです。ご期待ください。

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